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外郭団体に関する特別委員会管外視察

2016.02.21

2106.2/1~3、大分県別府市、豊後高田市、福岡県北九州市に行政視察に行きました。
1、別府市,NPO法人ハットウ・オンパク
  ここは、地域資源を活かした体験型プログラムを提供し、オンパク期間中にそれらのプログラムが受け入れられるか試すことで、期間終了後もそれで培った地域の様々な連携体制を構築し地域活性化につなげるという事業です。(オンパクは「別府八湯温泉泊覧会」の略称で平成13年度から別府市で始めたイベント)
下記の写真は、日本で最古と言われる木造のアーケード商店街です。これもオンパク町歩きの一環として活用されています。
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2、大分ロボケアセンター(株)
  CYBERDYNE株式会社の100%出資により設立されたこのセンターは全国に4箇所あります。
  同社のロボットスーツHALが医療用に用いられ、下半身麻痺などの患者のリハビリに使われます。このHALの最大の特徴は、各筋肉に脳から送られる微弱な電気信号を読み取り機械が反応
  することで、歩行を助けたり重い物がわずかな力で持ち上げられたりできることです。このセンターでは、これらを使い重度の運動麻痺を呈する慢性期脳卒中患者における起立および歩行訓練などのリハビリを行っています。
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3.豊後高田市観光まちづくり(株)
  活力が低下した中心市街地において、「昭和の町」をコンセプトに打ち出し、既存の建物のり
  ニューアル、観光施設の整備に取り組み、昭和の建築再生、昭和の商品再生、昭和の商人再生など、30年代の昭和を再生することで、観光客の増加、シャッター商店街の復興を実現。
  行政、商店街、商工会議所、宿泊、飲食、観光施設と連携し、「昭和の町」を再現することで従来の地域の近隣商店街ではなく、地域資源を活用し、観光客を取り込むことに成功しました。
4.北九州市環境首都総合交通戦略について
  これは、利用しやすく安心で快適な交通体系の構築、超高齢社会における「市民の足」の確保、地球環境にやさしい交通手段の利用促進、を基本方針にして、環境にやさしい交通行動、公共交通の利便性向上、道路の有効活用をしていくというものです。
  例えば、北九州市内には、公共交通空白地域が存在しおり、高齢化により自家用車も利用できない人々も増えています。そういった地区には「おでかけ交通」といって、市の支援により地元のタクシー会社が、定期的にルートを決めて公共交通の代わりになるというものです。料金やルートは、事業者、行政、地元で協議されて決まりますが、基本は「バスより高く、タクシーよりは安い」料金設定がなされています。

●今回訪問した地域課題は各地共通しており、高齢化がもたらす人口減に伴う活気の低下、介護問題、行政と公共交通問題のかかわり、などの今後神戸でも危惧される問題解決を図るべく、地域資源活用や民間事業者との関わりなどの先進事例を視察しました。特に大分ロボケアセンターは、介護補助やリハビリに利用できるだけではなく、筋力の弱くなった高齢者でも力作業ができるなど、ますます需要が高まる事業だと感じました。神戸でも必要な施設ですので、積極的な誘致活動などの検討が必要です。また、豊後高田市観光まちづくりや北九州市の「おでかけ交通」は、民間事業者、地元、行政の協力がなければ成り立たない事業で、お互いがウィンウィンの関係になるようシステムの構築が試行されています。神戸市においても、赤字バス路線解消や地域商店街活性化のために民間事業の知恵を借り、地元協力のもと早急に取り組むべきだと感じました。今後の外郭団体の在り方について参考になった視察でした。
  

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